中国「独身の日」セールでアリババ7兆円超。ライブコマースと越境ECに挑む日本企業
2020.12.18 カテゴリ:転職ノウハウ
※画像はイメージです。
日本で11月11日は「ポッキー&プリッツの日」としておなじみですよね。
中国では「独身の日」として親しまれています。独身の日には巨大なセールが実施されるのが定番で、2020年も大きなセールが実施されました。
なんと、11月1日から11月11日までのアリババの売上金額は7.4兆円。楽天の1年間の国内売上額が3兆円であることを考えると、たったの2週間弱で2.5倍弱の売り上げをたたき出す中国の経済規模と独身の日のインパクトがいかに巨大であるかが分かります。
転職サイトで何故「独身の日」セールを取り上げるのか?
それは弊社が通販専門の転職エージェントだからです。
今は新型コロナウイルスの感染拡大により人の動きが制限されています。国内の需要だけでなく海外の消費も取り込もうとする動きは活発になるでしょう。海外の主力セール事情を把握しておくことは非常に重要です。
「独身の日」への日本企業の参入
この巨大な売上のチャンスを逃すまいと近年日本企業も参入を始めています。2020年は特に大手の参入が目立ちました。
その中でも注目されたのが化粧品・美容品を取り扱う資生堂です。
資生堂はメーカーの担当者が直々にライブコマースで主力商品のマキアージュを宣伝したことにより、大きな売り上げをあげました。
他にも美容電化製品など日本企業の高い品質が評価され、多くの売り上げを上げています。
また、全体のカテゴリではサプリメントが売上を拡大しており、中国での健康への意識が高まっていることも分かります。日本企業の商品は品質が高く、安全であるという意識からサプリメントは人気を集めています。
健康食品を取り扱う日本企業は、来年から参入しようとすでに考えて行動を起こしている企業が多いかもしれません。
越境ECや中国での販売は事前の準備に時間がかかることがあり、参入する場合は早めの準備が必要です。
もし中国でのビジネス事情や越境ECに詳しかったり、独身の日のセールに何かしらの職種で携わったことがあればそれは大きな強みになるでしょう。特にマーケティングやEC開設に携わったことがあれば大きな強みとなります。
ECにおける新しい接客のカタチ
ライブコマース
また「独身の日」ではライブコマースによる売り上げが4兆円にも上っています。
ライブコマースとはインフルエンサーや店舗担当者などがライブ動画を配信し、視聴者はリアルタイムに質問やコメントをしながら商品を購入できるという新しいEコマースのカタチです。中国ではライブコマースが浸透しており、大きな売り上げを上げています。中国でBtoC向けビジネスを行う場合、ライブコマースは欠かせないものとなるでしょう。
日本ではまだあまり主流ではないライブコマース。そのため運営ノウハウや売上アップのためのノウハウを持っていない企業がほとんどでしょう。ライブコマースの運営に携わった経験や、新規立ち上げに携わった経験があると非常に強みになるでしょう。
チャットボット
続いて新しい接客のカタチとして注目されているのは、ライブコマースでも活用されているチャットボットです。最近は多くのWEBサイトにFAQボットが設置されているのをよく目にしますね。
今やWEBサイトだけではなく、LINEやFacebookメッセンジャーなどあらゆるチャネルにチャットボットを搭載し、顧客とコミュニケーションをとる企業が増えています。どのチャネルからコミュニケーションをとっても、その情報が連携されているオムニチャネル化により、1人ひとりの顧客と密にコミュニケーションを取り、LTVの最大化につなげます。
VR店舗
VRやARを活用した、バーチャル店舗で買い物体験を提供するといった取り組みも進んでいます。
VRでバーチャル空間にリアル店舗を設置し、その中で実際に商品をみたり購入することができるというものです。ライブコマースのように、画面越しに商品を見るだけではなく、バーチャル店舗の中に自らが没入して商品をあらゆる角度から見ることができる点がリアル店舗により近い買い物体験を提供します。
そのようなバーチャル空間ではAIが接客を行うなど接客の完全自動化が期待されます。
進化するECで必要な人材になるために
ご紹介したように、越境ECやライブコマースなど新たなECの仕組みがものすごいスピードで消費者に浸透してきています。進化するECで必要な人材になるためには、これらの情報にアンテナを張り、体験できるものは積極的に体験していくといった姿勢が重要でしょう。もちろん、現職で上記のような業務を体験することができれば転職活動には大きな強みとなりますし、もし業務体験ができない場合でも、最新情報に常に触れておくことで必要な経験などが見えてくるかもしれません。
今後も成長が期待されるEC業界で活躍するためにも、進化するECに目が離せません。