”完全フルリモートで急成長” エンパワーショップ 西澤社長 インタビュー
2023.8.16 カテゴリ:EC企業インタビュー
〇目次
■事業について
-まずは、御社の事業について教えてください。
メイン事業は3軸あります。1つ目の軸は「ECの戦略コンサル」です。
主に大手のエンタープライズ企業に対してEC、デジタルマーケティングの戦略コンサルティングをさせていただいています。
2つ目の軸は、「ECサイトの運用代行」をさせていただいています。
ECサイトの制作、運用代行、売上改善施策、あとはモールのキャンペーン向け施策の提案など…幅広くやらせていただいております。
3つ目の軸は、「コンテンツマーケティングの支援」をさせていただいております。
自社サイトのeコマースコンバージョンラボ(https://ecclab.empowershop.co.jp/)を運営していて、認知もあがってきているので、他社様からメディア、コンテンツ制作の依頼を受けるケースが増えてきております。
コンテンツマーケティングに関しては、2つの観点があると考えていて、1つ目が「SEOを中心に考えた」コンテンツと、2つ目が「企業ブランディングを中心に考えた」コンテンツです。
「SEOを中心に考えた」コンテンツは、競合他社と内容が似通ることが多いので、読んでいる人からすると、その企業の色が見えづらかったりするので、
「SEOを中心に考えた」コンテンツだけではなく、「企業ブランディングを中心に考えた」コンテンツにも力をいれています。
「企業ブランディングを中心に考えた」コンテンツ制作をする会社はほとんどありません。成果が見えにくかったり、SEOを中心に考えたコンテンツより、制作に時間がかかるからです。
-なるほど
弊社の自社メディア(eコマースコンバージョンラボ(https://ecclab.empowershop.co.jp/))は完全にブランディングコンテンツに寄せていて、SEOはほとんど意識していません。
特にメインコンテンツはブランディング目線でしか制作しておらず、ターゲットキーワードを洗い出して企画するようなフローは基本的には行っていません。
また、ほとんどのメインコンテンツに記事毎の資料ダウンロードを設けています。記事毎に内容に合ったコンバージョンポイントを必ず設けるようにしているのも特徴です。
支援を行う場合は、SEO記事の作成も行っていますが、このようにブランディングコンテンツの企画・制作が弊社の強みです。
一般的にやられている会社様は、その企業共通のホワイトペーパーをダウンロードするだけなのですが、弊社は自社メディアと同じく、コラム毎にそのコラムにあった資料の作成を企画・提案していきます。
そうすると、非常に資料ダウンロード数を増やすことが出来るのです。
eコマースコンバージョンラボの取り組みを活かして外のお客様の支援を行っています。
SEO目線も重要で基本をしっかり抑えた取り組みはさせて頂きますが、ブランディングコンテンツは、その企業の強みをそのまま読者に伝えることができるので、弊社としても力を入れています。
-コンテンツ記事の制作部隊は内製化しているのでしょうか。
コンテンツ記事の制作は、内部中心に、案件によって制作本数が多い時は外部のパートナー企業と一緒に制作しています。
外部パートナー企業との役割分担は、アウトライン検討までは社内でやり、ライティングのみお願いするケースが基本になります。外部のパートナーは、自社コンテンツのeコマースコンバージョンラボの記事も一部手掛けているので、かなり深い関係は出来ています。
■完全フルリモートの企業
-社員数はどのくらいいらっしゃるのですか?
今はインターン生もいれると18名です。インターンは7名ですね。
全員がフルリモートで勤務してくれています。
コロナ禍で会社に来なくなり、それでも問題なく業務が出来たので、
元々のオフィスから移転しました。
移転後に採用した方も多いので、元々フルリモート前提の社員が多いです。
-1回も直接会ったことがない方はいないですか。
さすがにそれはいませんね。
でもインターンに関しては、面接から採用まで全てオンラインで行います。
対面で1度も会わずに採用している方もいます。
そうすると、インターン生も今までは通える人しか採用できなかったのですが、
関西や九州、更には海外の優秀な学生さんを採用することが出来るようになりました。
インターン生に関しては、例えば、外資のコンサルティング会社などに内定の出ている優秀な学生さんもいます。卒業までの1年半ですが、意識がとても高く、優秀でパフォーマンスが高いです。
彼らは、入社までにしっかり経験を積みたいというモチベーションが高いので、弊社の正社員と変わらない業務内容をお任せしています。コンテンツ記事も書きますし、クライアントとのオンラインミーティングに参加したり、パフォーマンスが上がってくれば提案資料の作成も任せることもあります。
-正社員の方の採用はどのように行っているのですか。
社員の採用に関しては、コロナ禍以前は様々な人材メディア媒体に掲載していましたが、
コロナ禍以降は、知り合いの紹介に限定して行っています。
紹介だと無駄な面接の時間も削減できて、効率が良いです。
可及的速やかに人が必要になる以前から、「どなたかフルリモートで働ける方がいたら紹介して」と知り合いにアナウンスするようにしていました。
そうすると、子育てで社会から離れなければいけなくなった主婦の方とか、育児や介護で出社できない理由がある方を紹介していただけたのです。
弊社は時間に関しても完全フレックスで、9:00-17:00というような縛りもないので、
何らかの事情で社会から離れなければならなかった優秀な方を採用することが出来ています。
■完全フルリモート企業の社員、インターンの時間管理
-時間の管理はどのようにされているのですか。
時間の管理はやっていません。信用ベースといいますか。
インターン生に関しては、自己申告で、共有のカレンダーに働いた時間を記録してくださいとお願いをしていて。それを経理・総務の社員が確認をします。その時間が、私がイメージしている時間と著しくかけ離れていたら突っ込みますけど、ほとんどないですね。
正社員の方に関しても、ママの方もいらっしゃるので、例えば「子供が熱で保育園から連絡があったので、今日はこの後仕事が出来ません」というような連絡はもらうようにしています。「溜まった分は週末にやります」と報告だけもらい、もし出来なければ申告してもらい、ボーナスで調整するようにしています。
-すごいですね。それなら、オフィスが必要ないですね。
はい。なので以前までのオフィスは引き払い、今はコーワーキングスペースのみです。
■食品系ECサイト運営で売上が3.5倍に
-事業の話に戻りますが、ECサイトの運用代行では食品メーカーに強いと伺いました。
はい。食品系商材のECサイトの運営は強いです。
複数サイトで実績があります。弊社が運営するようになってから、売上が約3.5倍になり、単月で1億円を突破するサイトも出てきました。
-すごいですね。どのような施策をやられているのでしょうか。
具体的にはお話出来ませんが、ギフト需要に向けた施策に力を入れています。お中元やお歳暮ですね。あとは新商品に向けた施策だとか、モールのキャンペーンだとか…
そういった1つ1つの売上を伸ばすタイミングをしっかり逃さない施策をしています。
サイト運営だけでなく、物流センターの業務改善を通して発送までのリードタイムを短くしたり、
各キャンペーン毎の需要予測が出来るAIの開発もしていて、売り逃しがないようにありとあらゆるところから施策をしています。
-なるほど。入口のECサイトから物流まで全体のコンサルティングを得意とされているのですね。
はい、そうですね。
■働きやすいEC企業の担当者とは
-ありがとうございます。最後に、弊社はEC企業様に人材を紹介していますが、
複数のEC会社の方とお取引がある御社が、どのようなご担当者だと仕事がしやすい、というようなのがあれば教えてください。
お1人ECについて、サイトから物流発送まで全てわかっていらっしゃる責任者の方がいらっしゃるとありがたいなと思います。その方と要所で打ち合わせが出来る環境がベストですね。
細かい事務的なメールなどは担当者様からで問題ないのですが、打ち合わせなどに全てを把握されていらっしゃる責任者の方がいらっしゃると嬉しいです。
担当者様でいうと、コミュニケーションがとりやすく、積極的に前向きに取り組める方だと一緒に進めやすいと思います。
-ありがとうございます。御社へのコンサルティングフィーはどうなっているのでしょうか。
ECサイトの運用支援の場合は、コンサルティングの基本費用+売上連動のフィーが基本になります。
食品系のメーカーさんだと、時期によって売上に変動があり、お中元・お歳暮の時期には売上があがったりするので、売上連動をご希望される企業さんが多いと思います。売れていない時期の支払いが減りますので。
食品系のメーカーの企業さんで、ECサイトの売上が伸び悩んでいる企業さんは是非一度ECサイトを見させていただきたいです。
-ありがとうございます。
本日は貴重なお時間を頂きまして、ありがとうございました。